AI崩壊

さて、「AI崩壊」見てきました。
映画のことを書くのは久しぶりなのですが、見ていなかったわけではなく、コンスタントに見ていました。
今回はいろいろツッコみたいところがあったので書いてみたいと思います。
内容はネタバレもあります。

あらすじとしては、、、
近い将来に、医療系で革命的なAIを開発した主人公。それにより全国、世界的にも医療革命がおこる。
一人一人がAIと連携するバンドをすることで、毎日の健康管理が出来、何か不調が見つかれば分析して対応策を教えてくれる。医者もAIの分析に則って対応する。
また手術も手術ロボットでAIが行い、ペースメーカーなどもネットに繋がりAIにより管理される。
そんな世界になり、多くの人がAIを利用し、それにより未然に病気を防ぎ、命を助けられる人もいれば、管理されるのが嫌な人によるデモも起きている。
AI開発者の主人公は、そんな画期的なAIを作ったにもかかわらず、法律が対応できなかったということで、AIを活用できずに妻を亡くす。
それから主人公はIT業界から引退し海外で娘と二人静かに暮らしていた。
そんな平穏な日々を送っていた主人公に、AIの会社を引き継いだ義弟から、総理大臣賞の受賞があるから来てくれと連絡が入る。
最初は行くつもりはなかったが、娘が行きたいというので渋々行くことに。
会社では盛大に歓迎され登壇するも、反対勢力のテロリストに襲われそうになるが、警備していた警察により事なきを得た。
その際に義弟より、警察でもAIを利用した犯罪捜査のシステムを作りたいとの申し出があったと打ち明けられる。しかし「人に寄りそうAI」をモットーしているので断ったと聞く。
それから授賞式に向かうため車に乗り込むが、娘が大事にしていた写真を落としたと社内に行ってしまったので、義弟が後から一緒に連れて行くからと先に行かされる。
そのころ、AIでは崩壊が始まっていた。
総理大臣が突然の心臓発作で倒れる。また側近の閣僚も次々と倒れる。
会社の制御室では警報が鳴り響き、AIに異常が起き始める。
調べてみるとAIに誰かが不正侵入していることが判明。発信地を突き止めると、警察が連動して発信地へ急行。車からの発信でそこには主人公が乗っていた。
そのまま確保されそうになるも、隙を見て逃走。
未来の警察は銃を携帯し、上司の命令一つで発砲が許されているようだ。
そこから場面は一転し、警察の秘密基地へ。
先の犯罪捜査システムは既に完成しており、それを活用して主人公は追いかけれる。
その操作システムは、GPSによる場所を把握はもちろん、ありとあらゆるカメラに繋げられるのだ。街の防犯カメラはもちろん、ネットに繋がった車のドライブレコーダー、個人のスマフォのカメラにいたるまで傍受できる。
またどうやってかわからないが、途中に盗んだPCがネットにアクセスした瞬間に場所がわかってしまう。
そんな逃亡しながら義弟と連絡しながらAIが暴走し始めたこと、またそのAIが人間たちを選別する術を学習し始めたことを知る。
そして昔学んでいた大学へ向かい、AIの修正プログラムを作る。大学にはAIのプロトタイプがあり、それを元に修正をかけたからすぐに出来た。
あとはAIに読み込ませるだけだが、遠隔では受付を拒否されているため、直接会社に行って読み込ませるしかない。
そんな中、主人公を守るため義弟は犠牲になり死ぬ。
AIの修正を行いながら、捜査システムへも侵入して発覚されないようにプログラムの修正も行っていた。それにより会社まではすんなり行けた。
さぁ修正プログラムをと行ったところで警察に囲まれる。そこには犯罪システムを依頼した警備局の理事官がいた。
しかし主人公には真犯人がわかっていた。
AIに不正侵入し、暴走させた犯人、それはこの理事官であること。
義弟は警察の理事官だからと信用したため、AIに不正なプログラムがあるらしいからと不正なプログラムを渡されても疑いもせずに入れ込んでしまった。
それにより、不正侵入を許しAIを暴走させた。
なぜだ、と問い詰める主人公。
超高齢化社会により国が破綻している。AIにより合理的にいらない人間を排除するためだ。
告白した理事官の姿は、ハッキングした警察のドローンにより全国配信されていたのだ。これにより理事官は逮捕された。
修正プログラムを読み込ませるため、AIのカメラにプログラムを映し出し、それを読み取ったAIは正常に戻った。

長くなりましたがこんな感じです。

たしかに個々人を管理するAIが暴走をしたらこんな怖いことはない、と思わせる内容でした。
以下、感想。
犯罪捜査にしても、防犯カメラで常時監視、というのは個人的には賛成です。犯罪抑止にもなりますし世界でも行っているところはあります。
ただ個人のスマホのカメラにも強制的に傍受というのは、、、ただスマホを購入するときとかキャリアと契約するときに警察に協力する、という意思表示がされている端末からならOKだと思います。
ドライブレコーダーも同様なのですが、ただ映画の中に出てきたのは、明らかに駐車している車。たとえ契約していたとしても、そもそも電源入ってないよね、というもの。
たしかに駐車しているときでも映像を撮り続けるというものもあったと思いますが、どうなんでしょうか。

あと盗んだPCがネットに繋がったとたんに場所がわかる。
ネットに繋がればある程度の場所の把握は出来ることはわかります。ただそれが地下道とかでもわかるものなのか、そもそも盗んだPCなのにどうしてわかる?
謎です。未来の技術なのでしょうか。。

映画ではHOPE社という会社が1社独占で医療管理を行っていて、それが暴走して、、、という内容だったけど、これはさすがにあり得ないと思う。
どんなに画期的な技術が出来て売り出されて一時は独占状態になったとしても、直ぐに似たような商品が出てくるだろうし、さらに良い商品、サービスも出てきて競争が始まると思う。
そうなれば、1社が暴走したとしてもそこを使っていた人は困るけど、それ以外は問題なしだと思う。
今の携帯のキャリアみたいな感じだよね。1社が通信障害起こっても、他のキャリアは問題無しっていう。

そして一番のツッコみどころは最後の場面。
そもそもAIにバックドアを作らせるところ。
信頼する警察からの申し出だったとしても、貰ったプログラムをそのまま入れ込むなんてことがありうるか!?
そもそも社内にも優秀な技術者がいるにもかかわらず。
さらにそれを社長自らが行うか?
AIの正常性のチェックやメンテナンスは社内でしっかりと行われているはずであり、外部の人間の申し出に疑いもせずプログラムの書き換えは行わないでしょう!
会社の根幹に関わるものならなおさら!
疑いがあるなら、社内でまず調査なりして、万が一見つかったとしても社内で対応するか、もしくはベンダーと協力して対応するのが普通。
いくら社長といえども、自らやらないだろうし、もしするとしても社内で話し合うでしょ。
プログラムの書き換えだったらなおさら、社内調整してどんな機能のために、、、とかなんとか話し合った末に行われるものなのに。。
社長がどうしようもなく馬鹿で勝手にやっちゃった、としても、ログインの形跡があったりするだろうし。

そしてそもそも見たこともないAIの修正プログラムをどうやって書いたのか。
バックドアだったらインフラ部分だから、OSの部分の書き換えだから、という考えもあるのだが。。

バックドアが出来たとして、プログラムを読み込んで書き換えられるものなのか?
多肢に渡るAIのプログラム。数万行とかそうとう長いプログラムと思われるが、出来るものなの?

次に総理大臣や閣僚をピンポイントで殺しているけど、どうやった?
ペースメーカー付けている人として殺した?
どちらにしても、AIが持っている個人情報までアクセスできたという事だと思うのだが。
今回の犯罪の目的は、主人公をテロリストとして逮捕して、対象となったAIを合法的に没収してAIが持っている個人情報を犯罪捜査システムへ入れ込むこと。
だったと思うのだが、その前に既に個人情報までたどり着いていると思われるから、わざわざそこまでしなくても裏で粛々と持ってくれば良かったんじゃないの?
そうすれば、随時更新されているデータを常に頂けるし、良いことづくめだと思うけどねぇ。

最後に他の口コミでもあったけど、主人公って何が得意分野だったの?
もともと医療の研究者なんじゃないの?
それが逃走しながら、いろんなところへハッキングしてなんかプログラム書き換えちゃうし。。
二つのAI(主人公側と犯罪捜査側)のプログラムを一晩(なのかわからないけど、多くても数日のうち)で書き換えるってどんだけ天才?

などなどいろいろなぜ?なに?が出てきた映画でした。
いや、突っ込みどころはいろいろあったんだけど、内容としては近い将来有りうる内容だと思うい、怖い内容だったし、そして面白い映画でした。

スポンサーリンク
アドセンス大
アドセンス大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加